振動発電機と振動増幅器を組み合わせて発電量を約45倍に

2010年09月21日 11:00

 竹中工務店は、建物内外で発生する小さな振動を振動増幅器で増幅させることにより、振動発電機の発電量を増加させるシステムを開発した。

 同社は、振幅が大きくなると発電量も増加するという振動発電機の特徴に着目。同社の技術研究所内で振動発電機と振動増幅器を組み合わせた試作機を用いて実験したところ、振動発電機のみで発電した場合に比べて発電量が約45 倍になったという。

 振動発電における大きな課題は、「発電量の少なさ」と「振動数のズレ」とされていた。振動発電は、微小な振動をエネルギー源としているために得られる電力には限界がある。また、従来の発電機は効率よく発電できる振動数が限定されていたため、振動源の振動数が変化した時に著しく発電量が低下するという難点があった。今回開発された振動発電システムにより、これらの問題を克服され、発電場所をえらぶことなく振動発電機を設置することが可能となる。
(編集担当:北尾準)