農家の戸別所得補償 集落守る事にもと山田大臣

2010年08月03日 11:00

 衆議院予算委員会で、石破茂自民党政務調査会長が菅内閣の農業政策について「農業の基盤整備予算を削って農家の戸別所得補償にあてるというのは明らかに間違っている」と追求したのに対し、山田正彦農林水産大臣は「この10年間で農家の所得が半分に減った。恒常的赤字になっている。また、65歳以上の農家が60%以上だ」など農家の状況を語ったうえで、「農家の戸別所得補償が限界集落や農業集落を守ることにつながる」として、政策に理解を求めた。

 また、山田大臣は「必要な農業基盤整備はやらせて頂きたいと考えている」と、基盤整備についても必要なものには予算を充てていく考えを示した。

 この日の質問で、石破議員は「市町村合併により村役場がなくなった、JAの支所がなくなった。一体誰に頼ったらいい」という集落が増えていることを指摘し「農村の再生、山村の再生、漁村の再生こそが必要」と強調し、そうした再生のために行うべき基盤整備の費用が農家の戸別所得補償制度の費用に回されている、と政策を批判した。
(編集担当:福角忠夫)