山田養蜂場は、2003年より発売していたヨーロッパの伝統的な蜂蜜酒「ミード」の小瓶タイプの販売を6月10日より開始した。蜂蜜を醸造して造った「ミード」は、日本国内では珍しいお酒である。
「ミード」とは、蜂蜜から造られる、人類最古といわれるお酒。紀元前2000年頃にはすでにドイツエルベ川からドナウ川流域の先住民であるケルト民族が蜂蜜酒を造っていたとされ、その後ゲルマン民族へ醸造技術が伝わり「ミード」と呼ぶようになったといわれている。当時は神に捧げる縁起酒でもあったようだ。また、ゲルマン民族の習慣のひとつに、婚礼から1ヶ月間は新婚夫婦とその親族が蜂蜜酒を飲み続ける蜜月(ハニームーン)があった。これは、現在の「ハネムーン」という言葉の語源にもなっていることから、同社には婚礼時の引き出物として利用したいという声が多く寄せられているという。
そこで同社は、2003年より販売していた「ミード」の750mlタイプに加え、新たに250mlタイプを発売開始。27種類ものヨーロッパ各地の「ミード」を飲み比べ、最終的にドイツのクリッシャー社と契約した、この「ミード」は、はちみつの豊かな風味を感じさせながら、飲み口がさらりとしている。その口当たりの良さと飲みやすさから20代~30代の女性からの支持が厚く、リピーターも多いという。また、原材料が蜂蜜のため、アルコール類でありながら、ビタミンやミネラルも豊富で、健康維持と芳醇な香りでリラックス効果も期待される。
ミツバチ産品の品質向上を目的とし、養蜂先進国といわれるヨーロッパ諸国を代表する養蜂家たちとの交流から生まれた同商品。同社は今後もさらなるはちみつの可能性と普及を目指し、より親しみやすい商品の開発を行っていく考えだ。
(編集担当:山下紗季)