古河電気工業 <5801> は2009年10月に開発した障害物検出用準ミリ波帯(26GHz帯)「車載UWBレーダ」の工事設計認証を取得した。
近年、エアバッグの普及やシートベルト着用の完全義務化に伴い、自動車の交通事故による死亡者数は減少傾向にあるという。しかし、高齢化によるシニアドライバの増加などから、交通事故件数や負傷者数は依然多い。そこで運転補助を目的とし、車両周辺にある障害物を検出するセンサが注目されており、これまで超音波センサ、カメラ、ミリ波レーダ等が商用化。同社においては昨年10月、耐天候性と低廉性を両立しつつ、高精度・広水平視野角の物体検出が可能な障害物検出用小型「車載UWBレーダ」の開発に成功したという。
2010年4月2日、総務省のUWBレーダに係る電波法が改正されたのを受け、同「車載UWBレーダ」に対する工事設計認証の申請を実施。結果、財団法人テレコムエンジニアリングセンターより認証書を受領し、国内においては無線免許の申請を行う必要なく利用することが可能になったという。
同社は工事設計認証の取得を機に今後、自動車メーカ等へ「車載UWBレーダ」を提案する活動をさらに積極的に推進。より快適・安心な車走行の実現に向けまい進していく構えだという。
(編集担当:宮園奈美)