アジア諸国の人々に多大の損害与えた 政府見解

2013年04月26日 07:59

 菅義偉官房長官は25日の記者会見で日本政府としての先の大戦の歴史観について「わが国は、さきの大戦にいたる一時期、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」とし「これまで日本政府は、こうした歴史的事実を謙虚に受け止め、痛切な反省とこころからのお詫びの気持ちを表明するとともに、さきの大戦における内外の全ての犠牲者に謹んで哀悼の意を表明してきた」と語り「これは小泉談話でも同じだし、安倍内閣としても認識は全く同じだ」と述べた。

 菅官房長官はそのうえで「韓国や中国はわが国にとって極めて重要であり、靖国神社をめぐる問題で、これらの国と二国間関係全体に影響が及ぶことは望んでいない。大局的観点から関係強化に努めていきたいと思っている」とした。韓国から正式に歴史認識に時代錯誤的な問題があるなどの抗議があったことを受けて、記者団の質問に答えた。

 また、菅官房長官は歴代総理の談話について「それぞれ、歴史の節目において、村山元総理は50年、小泉元総理は60年、そのときの内閣の見解を示しているので、安倍内閣としても、しかるべき時期に21世紀にふさわしい未来志向の談話を発表したい」とした。(編集担当:森高龍二)