全国学力・学習状況調査 内田洋行などが受託

2010年04月07日 11:00

 文部科学省が小学6年生と中学3年生を対象に今年度実施する「全国学力・学習状況調査」のうち、小学6年生の調査はベネッセコーポレーションが、中学3年生への調査は内田洋行が調査業務の一部事業を受託することになった。一般競争入札でそれぞれが落札。同省と調査実施業務委託契約が1日付けで結ばれた。6日、同省が公表した。

 入札額はベネッセコーポレーションが9億4710万円(税込)。内田洋行が10億7100万円(同)だった。内田洋行には教育測定研究所が連携機関に入っている。

 同省によると、今年2月23日に入札説明会が行われた際には7社が参加していたが、これに応札したのは小学、中学とも各1件にとどまった、という。

 落札者の決定にあたっては、価格と価格以外の技術等によって落札者を決定する総合評価落札方式による一般競争入札を採用。また、専門的な視野から公平で透明な選定を行うため、初等中等教育局に全国学力・学習状況調査を実施するための委託事業に係る技術審査委員会を設置し、3月10日に書類審査、11日に応札者から提出された技術提案書を基にヒアリングを行い、仕様書と総合評価基準に基づき、技術点(基礎点+加点)を決定。24日に開札して、落札者を決めたという。

 この調査は「義務教育の機会均等と水準の維持向上の観点から全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証。改善を図るとともに、児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる」目的で実施される。今年は4月20日に予定されている。

 教科調査では小学が国語、算数。中学が国語と数学。質問紙調査では児童生徒に対して学習意欲、学習方法、学習環境などが、学校に対しては指導方法に関する取り組みや人的、物的教育条件の整備状況などが調査されることになっている。
(編集担当:福角忠夫)