JR東海は東海道新幹線の地震対策を強化するため、東海地震の特に地震動が強いと想定される地区や脱線時の被害拡大のおそれが大きい高速通過の分岐器の手前区間を中心に、脱線防止ガードをレールの内側に並行して敷設する作業など、脱線・逸脱防止対策工事に今月から入ると21日、発表した。2013年春の完工をめざす。総工費380億円。
JR東海によると、脱線防止ガードの敷設区間は軌道延長で140キロメートルになるという。
また、脱線した場合に車両が線路から大きく逸脱することがないよう逸脱防止ストッパを300系を除く、700系・N700系、さらに今後投入するN700系も含め、142編成の新幹線に設置するとしている。
このほか、脱線防止ガードを有効に機能させるため、新たにバラストの流出、盛土の沈下、高架橋の変位を抑制する対策も実施する計画で、盛土の強化については「地震時の沈下を抑制するため、盛土ののり面に杭を打ち込む工法(地山補強土工)などで補強する」としている。
(編集担当:福角やすえ)