塩分摂取量 意識と実態にズレ 調査で浮き彫り

2009年04月28日 11:00

 高血圧を引き起こす原因に塩分の摂取が関係していることを9割の人が知っていたが、実生活で減塩に取り組んでおらず、意識と実態にズレのあることがノバルティス ファーマの調査で分かった。40歳以上の男女412人を対象に行った。

 調査は同社が協賛する高血圧啓発キャンペーン「ウデをまくろう、ニッポン!あなたも、塩分をとりすぎています!~ちょっとでも高い血圧は、医師に相談しましょう~」に先がけて行った。

 高血圧を引き起こす原因について「塩分」が関係あると答えたのは73・8%、やや関係あるとの回答と合わせると95・6%になった。次いで、生活習慣が65・0%、ストレスが51・9%だった。

 普段の食生活で塩分に気をつけていると回答したのは32・8%にとどまっていた。このほか、気をつけているものではカロリーが18・2%、脂肪が15・3%などだった。

 また、減塩に取り組んでいても成人男性の1日あたりの目標塩分摂取量を知っていたのは約5割で、塩分表示に使用されるナトリウム(Na)と塩分量の正しい知識「ナトリウム(単位mg)×2・54/1000=塩分(単位g)」を知っていたのは5・6%。一方で、ナトリウム表示と塩分量が同様であると誤解していたのは53・2%だった。

 1日あたりの塩分摂取量を3g減らすと、収縮期血圧を1-4mmHg低下させることが期待でき、国民の収縮期血圧水準が2mmHg低下すると脳卒中罹患率が6・4%、虚血性心疾患罹患率は5・4%低下するといわれている。しかし、日本人の塩分摂取量は目標の男性10g、女性8g未満よりも多く、男性12g、女性10・3gとなっており、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを減らすためにも大きな課題となっている(同社)。