千代田化工建設が、イタリアのアルキメデ・ソーラー・エナジー(ASE)社と共同で進めている高温溶融塩を熱媒とした次世代型太陽熱発電(溶融塩パラボリックトラフ型太陽熱発電:MSPT-CSP)関連事業の推進のため、ASE社に出資したと発表した。
ASE社は、MSPT-CSPの核となる技術である溶融塩集熱管を製造できる世界で唯一のメーカー。千代田化工建設とASE社は、昨年6月にMSPT-CSP事業開発で協力していく提携協定を締結し、デモプラントの建設や実証運転への準備を進めていた。
こうした中、イタリアで2013年1月より太陽熱対象の電力固定価格買取制度(FIT)が施行されることとなり、多数の事業申請が準備される状況のもと、千代田化工建設はMSPT-CSPに関連する事業分野開拓を加速し強化するため、ASE社に出資し15%の株式を所有。今回の資本参加をきっかけに、太陽熱発電所のEPC(設計・調達・建設)業務の受注とともにASE社の集熱管販売の拡大を目指しながら、太陽熱発電事業への参画も視野に活動を強化していくとのこと。また、イタリア国内におけるFITを活用した太陽熱発電のEPC及び各種の事業機会を足がかりに、将来的には、中東・北アフリカ地域へと事業拡大を図るという。