OKIは、携帯電話など、バッテリー駆動の音楽再生機器を低消費電力化し、システム設計によって効果に差がでるものの再生時間を延長できるヘッドホンアンプLSI「ML2650」の量産販売を10月から行う。
ヘッドホンアンプLSIは、高効率Dクラスアンプに音楽データを一時的に保存するための64KB SRAMが内蔵されており、システムの低消費電力化と実装面積の削減で小型化が図れた。
ポータブル音楽プレーヤーや音楽再生機能付携帯電話などでは、近年、多機能化・高機能化が進み、高性能なCPUを搭載するようになっているが、消費電力を低減するためには複雑なソフトウェア処理が必要だった。同社は電力の消費を抑える一つの方法として、CPUで処理した音楽データを一時的にRAMに転送し、CPU自体を停止させる方法が有効なことから、高性能CPUの外部に接続するDクラスヘッドホンアンプと64KBのSRAM、16ビットステレオDAコンバーターをワンチップ化したLSIの開発に成功し、低消費電力化を実現した。