姫路市は国土交通省が実施した既存分譲マンション等の耐震性のサンプル調査の結果、再度検証の必要があるとの報告を受けた建築物について、第三者機関に依頼し再計算を行ったところ、確認申請当初の設計では耐震性が確保されていたが、施工時に一部未施工があり、現建築物の耐震強度が確保されていないことが判明したとして、問題の建物の建築主であるアカシカハウスに対し、構造スリットの施工に対する改修を行うよう指導。「業者はこれに応じた」と5月27日、発表した。
問題の物件は兵庫県姫路市北条口4丁目にある鉄筋コンクリート造り、10階建て(27戸分譲マンション)「ロワイヤル北条口」で、耐震強度が0・757と建築基準法で定められた保有耐力比1・0を下回る耐震強度不足であることがわかった。
構造スリットの施工改修工事により1・0を上回ることになることから、改修を指導したもの。耐震強度は0・5以上あれば、震度5強程度の地震に耐えることができるとされていることから、マンションの使用禁止命令などの措置はなされないが、早期の改修工事が求められている。姫路市では5月26日に住民説明会が開かれ、建築主が住民らに早急に是正するとの説明がなされた、と伝えている。