本気で自殺考えた 20代、30代では4人に1人

2008年05月27日 11:00

 内閣府自殺対策推進本部が自殺対策の基礎資料にするため、今年2月21日から3月9日の間に、全国の20歳以上の男女3000人を対象に調査員がアンケート用紙を留置し、後に密封回収したアンケート調査の結果(有効回答は1808人)、およそ5人に1人(19・1%)が「今までに本気で自殺したいと思ったことがある」と回答し、特に年齢別では20歳代が24・6%、30歳代が27・8%と4人に1人が本気で思ったことがあると回答していた。性別では女性が21・9%と男性(16・9%)より高かった。

 本気で思ったことがあると回答した346人に最近1年以内で思ったかを尋ねた質問では20・8%が「はい」と回答。性別では男性が24・5%と平均を上回っていた。

 自殺を考えたとき、誰に相談したかでは、「相談したことはない」が60・4%と6割が相談していないことがわかった。また、相談した人の場合、その相手は「友人」が17・6%と最も多く、次いで「同居の親族、家族」(13・9%)、「同居の親族、家族以外の親族」(4・9%)、「医師」(4・9%)、「職場関係者」(3・2%)と続いていた。

 身近な人から「死にたい」と言われたときどうするか、では「理由を尋ねる」が39・2%と最も多く、「ひたすら耳を傾けて聞く」が20・6%、「『死んではいけない』と説得する」が13・0%、「『がんばって生きよう』と励ます」が9・8%の順だった。性別では「理由を尋ねる」は女性で高くなっていた。

 自殺したいと考えている人や自殺者遺族を支援するボランティア活動について、「興味があり、ぜひ参加したい」は1・0%、「興味があり、機会があれば自分も参加してみたい」が11・6%、「すでに参加している」は0・3%で、「興味はあるが実際に自分が参加しようとは思わない」とする回答が63・2%を占めた。「興味がない、自分には関係ない」が19・9%で、「興味がない、自分には関係ないと思う」は20歳代で特に高くなっていた。一方、「興味はあるが実際に自分が参加しようとは思わない」と答えた人は50歳代で多かった。