夫婦収入 公的年金が全てが5割 高齢者調査で

2008年05月23日 11:00

 55歳以上の男女を対象に、主として就業・所得分野に関連して、「高齢者の経済生活に関する意識」をテーマに取り上げ、高齢者の収入・支出、就労、資産等、高齢期において安定した生活を送るために重要になると思われる諸項目について内閣府が実施した調査結果が公表された。

 その結果、3人に1人(37・8%)が現在の暮らしに経済的な心配がある、と回答し、前回調査(平成13年度)より9・9%、約1割増加していることが分かった。また、現在の貯蓄額は老後の備えとして足りないと思うとの回答も64・7%とこちらは3人に2人が不足すると感じており、前回調査より、不足すると思っている人の数が7・6%増えるなど、経済的に不安を抱える高齢者の多いことが窺えた。しかも、夫婦収入額の中で公的年金が全てという人が52・3%に上っており、調査時点から1年経過して、この間に相次ぐ物価値上がりや後期高齢者医療制度の保険料の年金からの天引きなど、年金収入を主としている高齢者にとって、特に厳しい状況が想像できる結果となった。

 この調査は昨年1月11日から2月4日の間に4000人を対象に面接により実施、2176人から回答を得たもの。

 過去1年で大きな割合を占めた支出では「健康維持や医療介護のための支出」が44・2%でもっとも多く、次いで冠婚葬祭費(42・8%)、子どもや孫のための支出(27・9%)だった。一方、自己啓発や学習では1・9%と著しく低いという。

 生活費不足分への対応では60歳以上の65・5%、50歳代の70・9%が生活費を節約によりカバーしており、子どもからの援助という回答は(同居含む)26・3%と前回調査(44・2%)より17・9ポイント減少していた。

 一方、就労については仕事をしていないが69・9%で前回より2%減少。収入のある仕事をしている理由では、53・9%が生活費を賄うため、25・9%が生活費の不足を補うため、14・1%がおこずかいがほしからと回答。前回調査より、それぞれ1・7%、2・4%、0・5%増え、経済的理由をあげる回答が増加した。複数回答だったこともあり、健康に良いから(37・8%)、生きがいが得られるから(34・6%)という回答も高かった。また、60歳以上では「働けるうちはいつまでも働きたい」という高齢者が48・5%と2人に1人いることも分かった。反面、収入のある仕事をしていないという人の理由では「年齢制限で働くところが見つからない」というものが45・7%を占めていた。

 税金と社会保険料の負担感については税金については70・6%、社会保険料については71・9%が重いと感じていた。また、日常で負担を感じているものでは「医療費」が46・0%でトップ。「生命保険料や損害保険料などの保険料」が25・5%で続き、「食費」をあげた人も24・2%あった。「負担を感じるものは特にない」は22・6%にとどまっており、5人に4人までが何らかの負担感を持って暮らしている。