カネボウが提案していた「シミ活」とは?

2013年07月28日 13:22

 カネボウ化粧品の美白シリーズを使用した人の肌が、まだらに白くなる症状が出た今回の問題。被害を受けた人の数は19日時点で6808人にのぼり、うち2250人は重症だという。同社は対策本部を設置し、商品の回収や症状を申告した消費者への訪問を進めているが、対応の遅れも批判されている。

 現時点で商品回収の対象となっているのは「カネボウブランシール スペリア」や「suisai」、「インプレス」「アクアリーフ」など8ブランドの美白化粧品。

そのうち、「suisai」の「薬用美白美容液 ホワイトニングエッセンス」が発売された際にカネボウが実施した消費者アンケートがウェブ上に残っている。題して<カネボウ化粧品・シミのお手入れ意識調査 2012年始めてみたい○○活 No.1は「シミ活」!>。

 同社によると「一見してシミがないように見える肌でも、実は、気づかないうちに過剰に生成されたメラニンが、ごく薄いシミ、いわゆる“シミ予備群”となって潜んで」おり、「それが、加齢に伴いシミとなって肌表面に表れ、顔全体の印象を大きく左右する」という。

 そこで30~49歳の男女600名に「シミに関する意識調査」を実施したところ、女性回答者の約9割にシミがあり、さらに彼女たちは“シミ予備群”が自分の顔に潜んでいるとの不安を抱えているという。

 また「2012年にやってみたい◯◯活」の1位は「シミ活」。さらに男性の9割が「女性のシミはない方がいい」と考えており、「男性もシミ活に賛成している」とコメントしていた。同社は「年間を通じて『シミ予備群』からケアする『シミ活』を積極的に行うことを提案し、さらに美しくなりたいと願う女性を応援します。」と締めくくっている。

 だがその化粧品を使った「シミ活」に熱心に取り組んだことで被害を受けた女性たちからすれば、このアンケート自体が皮肉というほかない。同社はこの件についてどう考えているのだろうか。7月26日現在、まだページは削除されておらず、自由に閲覧できるようになっている。(編集担当:北条かや)