三菱重工業は、カーエアコン事業を専業とする新会社発足に向けた準備会社「MHIクライメートコントロール株式会社」を設立し、同社と27日、三菱重工業のカーエアコン事業を承継させるための吸収分割契約を締結した。
「MHIクライメートコントロール」は、カーエアコンの開発・設計・製造から販売・サービスまでを一貫して手掛ける。本社は現在の冷熱事業本部で、事業承継後の資本金は当社全額出資の10億円とする計画しているという。
これまでカーエアコン事業は、国内自動車メーカーによる生産のグローバル化や新興国市場の急速な拡大に、円高基調の定着なども加わって、海外生産比率の拡大と一層のコスト競争力の強化が強く求められていた。「MHIクライメートコントロール」の設立により、新興国での自動車産業の急速な拡大とそれに伴うカーエアコン製品の価格競争の激化などに迅速に対応。グローバルな事業展開を加速して、今後の伸張が期待される電気自動車やハイブリッド車向け市場を重点的に攻略するなどして、3年後の売上600億円を目指す。