「カップヌードル」が1971年に発売されたその4年後、1975年に「カップヌードル」の姉妹品として「カップライス」が発売された。しかし気がつけば、いつのまに市場から消えていた。80年代にも再発売されたが同じ運命を辿った。
日清食品は即席カップライス「日清カップカレーライス ビーフカレー 甘口」などを9月より発売すると発表した。
同社は、2009年3月に発売した「日清GoFan」を皮切りに、インスタントラーメンに続く第2の柱とすべく、電子レンジ調理の即席カップライス商品を展開している。10年8月に発売した「日清カップヌードルごはん」以降、現在は「日清のごはんシリーズ」として全6種類をラインナップしている。
カップ麺の味わいを「ごはん」化したこのシリーズは、カップ麺ファンの興味を喚起したことで、即席カップライス市場に新たなユーザーを呼び込み、さらには調理の手軽さとおいしさから新たな食シーンを創造したと同社はしている。
今回、インスタントラーメンと「日清のごはんシリーズ」で培った技術を応用し、ラーメンと並ぶ国民食「カレーライス」を即席カップライスとして商品化した。「日清カップカレーライス」は、これまでのインスタントカレーにはない簡便性を実現した「究極のインスタントカレーライス」だという。
これまでのインスタントカレーは、「ライス」と「カレールー・具材」を別々に調理しなければなくてはならなかったが、この商品は「日清カップヌードルごはん」と同様のボックス型容器を採用し、水を入れて電子レンジでチンするだけの「簡単調理」で”煮込んだカレーライス”を食べられる。味はビーフのうまみに、タマネギとニンジンの甘みを加えた「甘口」、スパイスの香りが特徴の「中辛」、赤唐辛子と黒こしょうの辛さがアクセントの「辛口」の3種類がある。価格は218円。
インスタントカレー市場(ルー、レトルトカレー市場)は、10年度以降、前年割れが続いているが、同社は新機軸の商品を投入して新たな需要を喚起し、市場の活性化を図っていくとしている。?
三度目の正直で、市場に定着した、“21世紀のカップライス” それに新たに加わる、カレーライス。9月の登場が待ち遠しい。(編集担当:久保田雄城)