凸版印刷が、非接触IC技術「FeliCa Lite-S」に対応したICカードとICタグの新製品「SMARTICS-LFeS(スマーティックス エルエフイーエス)シリーズ」を開発したと発表。会員カードやIDカード、ポイントカードなどへの展開だけでなく、店舗・イベントでのプロモーション用途などへの利用を想定し、2012年11月中旬から販売を開始、2013年に10億円の売上を目指す。
FeliCa Lite-Sは、ソニーが開発したICカードなどさまざまな形状で利用できるICチップ「FeliCa Lite」の次世代製品。FeliCa Liteと互換性を保ちつつ、セキュリティ機能を向上、さらにチップを小型化することによりさらなる低価格化を実現している。「SMARTICS-LFeS」は、このFeliCa Lite-Sに業界に対応したICカードとICタグの新製品。一般的なICカード形状はだけでなく、凸版印刷オリジナルの薄型ICチケットやICタグラベル、ICストラップ、ICリストバンドなどの形状に加工。会員証やポイントカード、ギフトカード、ゲームカードなどへの展開はもちろん、店舗・イベントでのプロモーション用途として利用できる。また、ソニーから2012年9月12日に発表された、FeliCa Lite-S対応アプリケーションフォーマット「FeliCa ポケットLite」にも対応が可能で、会員カードやIDカード、ポイントカードなど複数のサービスを1枚のカードや1つのICタグに集約できるという。
2012年度の市場規模が120億円にも上ると言われる非接触ICカード。今後、NFC搭載スマートフォンの市場投入が活発化することにより、FeliCa技術の利用シーンがさらに増加すると予測されている。数少ない成長市場の一つでもあり、暫くは目が離せない市場と言えるであろう。