山本太郎参議院議員が秋の園遊会で天皇陛下に手紙を手渡した行為について、みんなの党の浅尾慶一郎幹事長は5日、「天皇陛下に会うのに、前々から並んでいる人たちを押し分けて前に出たということ自体、そもそも(手紙を手渡すことが)計画的だったと断じざるを得ないし、計画的に行う(手渡す)場所としても、園遊会が適切かどうかといえば、適切ではない」と山本議員の行為を批判した。
浅尾幹事長は「そもそも、政治的な権能を有しない天皇陛下に手紙を渡すこと自体、今の憲法を(山本議員が)よく認識していないのではないか。『憲法を守るべきだ』と言っている本人(山本議員)が憲法を認識していないということで、もう1回勉強し直した方が良いのではないか」と語った。
山本議員は手紙を渡した行為については「政治利用にあたらない」との考えを示している。
山本議員は天皇陛下に手紙を直接に手渡したが、天皇陛下はその場でそばにいた侍従長にすぐに手渡した。宮内庁の山本信一郎次長は5日の会見で「天皇陛下には届けていない」ことを明らかにするとともに「今後も届けることは考えていない」とした。
陛下が手紙を読んでいないこと自体が山本議員にとっては幸いするのかもしれないが、今回の行為に軽率との批判や政治利用との批判が出ても、反論するより、国会議員として猛省すべきだろう。(編集担当:森高龍二)