スマートフォンなどデジタルツールで予定を管理する人が増えている。一方で、アナログな「手帳」の人気も衰えていない。
特に東大生は、手帳へのこだわりが強いようだ。高橋書店が都市部の社会人と東大生を対象に調査したところ(※注)、東大生は「アナログ手帳好き」で、その使い方にも特徴があることが分かった。
東大生と社会人で最も大きな違いがあったのは、手帳を使い始めた年齢。東大生は平均17.2歳(男子18歳、女子15.5歳)から手帳を使い始めていたのに対し、社会人は平均25.7歳(男性27.5歳、女性24歳)。東大生は社会人よりも、平均して9年早く手帳を使い始めていた。
彼らは社会人より、手帳への思い入れも強いようだ。使い終えた手帳を「ずっと保管している」割合は東大生45%、社会人27.6%と、約1.6倍。特に東大生男子でその傾向が強い。理由は、彼らが手帳をアイデアノートとして活用しているからだろう。
手帳に書き込む内容で、東大生のスコアが社会人よりも高かったのは、「思いついたことやアイデア」「読んだ本などの引用」「習い事の予定」「タスクリスト」など。特に男子学生は、手帳をアイデア帳として活用する傾向にあった。
また、東大生は社会人と比べ、他人に知られたくない秘密を「そのまま書く」割合が少なく、「マーク・記号」や「隠語・省略語」などを使っていることも分かった。色を使い分けたり、シールを活用するなど様々な工夫をこらしているようだ。
2008年には『東大合格生のノートは必ず美しい』(太田あや著、文藝春秋)がベストセラーになり、関連グッズとしてコクヨから「東大生ノート」が発売された。「東大生もの」は話題を集めやすいのだろう。そのうち「東大生手帳」が発売される日がくるかもしれない。(編集担当:北条かや)
(※注:『手帳に関する意識と実態調査』、対象は東京エリアと大阪エリアに住む20代から50代までの社会人800人と、東京大学に通う1~4年生までの学生100人)