バイクにも小排気量&ターボが復活のきざしか

2013年11月22日 06:49

suzuki (640x480)

素材にもこだわり、高品質で工芸品のような美しさを持つ『Recursion』。走行性能だけではなく、環境性能も両立させている。

スズキ<7269>は、「新しい物語をつくろう」というテーマを掲げ、二輪車ではワールドプレミア3台、ジャパンプレミア4台を含めた計12台を、東京モーターショー2013に出展した。

 その中でも注目されたのが、「大人の走りを魅了するコンパクトロードスター」というキャッチを与えられた『Recursion(リカージョン)』だ。11月20日のプレスデーにて、世界発公開を果たしたばかりだが、何がトピックかといえば、二輪車にインタークーラーターボを搭載したところ。

 以前にも二輪車にターボを搭載したモデルはいくつか存在し、スズキでも1980年台には排気量が673ccの『XN85ターボ』というモデルを、海外向けに販売していたこともあった。たが、ターボならでは特有なパワー特性や耐久性の問題などから、その後、ターボは姿を消していった。

 そんな二輪車では珍しいターボを搭載した『Recursion』が、今回、参考出品として登場したわけだが、そのスペックを見てみると、ボディサイズは全長2100×全幅770×全高1100ミリ、車両重量が174kgとこの排気量にしては小さめのサイズだ。そこに新設計された、排気量588cc水冷直列4気筒インタークーラーターボを搭載するのだが、パワーは同社のリッタークラスにも匹敵する100ps/8000rpmを発生。その他、面白いのが、フロントカメラと連動して、衝突などの可能性が高い時には、振動でライダーに知らせる、“ハプティックパッド”をシートサイド部に装備し、先進のサポート技術も投入されていること。コンパクトボディとダウンサイジングされたハイパワーエンジンが相まって、ワインディングでは厚いトルクと爽快な加速感を体感できるハイエンドマシンだ。

 小排気量&ターボというのは、環境対策や燃費向上のためにも、四輪の輸入車では積極的に取り入られている技術。この流れがリッターバイクの人気に一石を投じるのか?(編集担当:鈴木博之)