セブン銀行が米国ATM運営専門会社「FCTI」を子会社化

2012年09月07日 11:00

 セブン銀行が、FCTIの全発行済株式を取得すると発表。取得の実行日は10月1日頃の予定で、式取得等に伴う同社の投資総額は約101億円。議決権の100%を保有し、FCTIは同社の連結子会社となる。子会社後においても、基本的にFCTIの全役職員を継続的に雇用し、FCTIの事業を安定的に継承。FCTIの取締役の過半数はセブン銀行の役職員から指名し、現地にも同社の役職員を駐在させる方針だという。

 ATM運営事業に関する世界最大の市場であり、かつ事業運営に必要なインフラが整っている有力な市場である米国市場。FCTIは、米国におけるATM運営専門会社として大手の一社である。ATMを自社で所有することで手数料設定を主体的に管理できるビジネスモデルを特徴とし、全米展開する大手の小売業者との取引関係を背景として安定的な収益力を有しているという。

 セブン銀行のATM台数は、2008年3月末に13803台、2009年3月末で14601台、2010年月末には15363台と毎年約1000台のペースで増加していたが、2011年3月末に16632台となって以降2012年度6月末時点で16887台と、急速に伸びが鈍化している。国内では飽和状態になりつつあり、今回の米国企業買収はその打開策として避けては通れない道といえるのかもしれない。