自民党のエネルギー政策議員連盟は「安全神話に依拠しすぎた結果、(東電福島第一原発事故の)惨禍を招いたことに深く反省しなければならない。周辺住民、国民に深くお詫び申し上げる」との前文を掲げたうえで、今月中旬にも経済産業省のエネルギー基本計画案の抜本的見直しを要求する提言を発表する。河野太郎党副幹事長がブログで伝えた。
提言内容は今月中旬の発表になるとし、その具体的内容には触れていないが「2012年の総選挙の公約にも盛り込まれた党の国民に対する約束は早期に原子力に依存しなくても良い経済・社会構造の確立をめざす」ことだったとしている。
河野副幹事長がブログで公表した前文によると「原発から発生する使用済み燃料に関して放射性廃棄物の処理方法や核燃料サイクル技術の確立が鍵になるが、これまで巨額の投資をしてきたにも関わらず、解決のめどが立っていない。このような党の姿勢について反省する」と明記する。
そのうえで「こうした議論が未熟なまま原子力政策がなぜ推進されてきたのか、電力業界や原子力を推進してきた官庁との過度な相互依存関係がなかったかなど、さらなる検証を行う必要がある」としている。
原子力エネルギー・核燃料サイクルへの巨額の国費投入と成果が出ていないことへの国民の不審や批判は原発事故以来、特に高い。原発依存には嫌悪感も強い。そうした現実を踏まえて、議連は提言の前文にあえて、こうした文言を入れ、検証もふまえて取り組む姿勢を明確にする意向。(編集担当:森高龍二)