東芝が、フランスのアルストムグリッド社(AG社)とスマートグリッド分野における事業領域拡大を目的に、相互補完的な協力関係を構築することに合意し、覚書を締結したと発表。今後、両社でスマートグリッドに関する個別案件ごとに協業の可能性を検討していくとともに、機器インターフェースなどの共同開発の可能性などについても検討する。
AG社は、アルストムグループにおいて送電部門を担当する事業会社。遮断器、断路器、ガス絶縁型開閉装置、直流送電(HVDC)装置などの製品に加え、世界No.1のEMS(Energy Management System)の納入実績を誇るソフトウェア・ソリューションも提供している。
電力系統システムだけでなく、スマートメーターや蓄電池など需要家を取り巻く配電領域にも注力する東芝と、送電領域をはじめとする電力系統システムをグローバルに展開し、EMSなどの電力系統の高品質な電力供給を監視・制御する上位階層システムに強みを持つAG社は、各々の強みを補完し合うことで、一貫したソリューションを提供するビジネスモデルの構築を図り、地域エネルギーマネジメントの実現を目指すという。
スマートグリッドを含むスマートコミュニティ事業全体で2015年度売上高9000億円を目指すという東芝。今回のAG社との連携により、どこまでこの目標に近づくことになるのであろうか。いずれ発表されるであろう具体的な施策に期待したい。