うどん業界No.1の讃岐うどん専門店「丸亀製麺」等を運営するトリドールが、中国本土での急速な店舗網拡大を目的に、同国での店舗開発・運営を行っている香港子会社の事業を、現地有力者との合弁事業化すると発表。2015年3月末までに中国100店舗展開を目指す。
今回の合弁事業化は、中国初のビジネス型ホテルチェーンである漢庭ホテルチェーン・如家ホテルチェーンをそれぞれ約600店・1500店規模に拡大するとともに、同国の一般旅行者を対象とした初の情報サイトである携程旅行ネットを中国最大の旅行情報サイトに育て上げ、相次いで上場させた季氏と実施。同氏は、3社をアメリカ・ナスダックでの上場させており、外食事業で4社目の上場を目指しているという。その季氏とトリドールの中国本土での展開のビジョンが合致したことにより、今回の合弁事業化が実現。中国での大規模な店舗展開と、急速に拡大しつつあるインターネットユーザーへの情報発信の手法に長けた季氏の他、現地のパートナーを経営陣として招聘し、各人のノウハウおよびネットワークを最大限に活用することで、この会社での上場も目指すという。
現在の社会状況を鑑みるに今回の合弁事業には、上記理由の他に、日本資本が表立って事業展開することからの転換を感じる。現地で有名な経営者を表に立たせることで、日本企業ということで向けられる矛先をかわす狙いがあると見るのは考えすぎであろうか。いずれにせよ、中国で大々的に事業展開する企業がどういった動向を辿るのか、注目を集めるところであろう。