19日、民間の不動産経済研究所が発表を行ったマンション市場動向調査によれば、2月の首都圏におけるマンションの発売戸数は2651戸であり、前年比24.1%ダウンという結果であったことが分かった。前年比でのダウンは去年4月以来、10ヶ月ぶりのこととなる。
契約戸数は2138戸、月間契約率は4.2ポイントアップの80.6%であった。3月の発売戸数は6000戸前後の見込み。
2月は大雪という天候による影響もあり、一部で販売をとりやめ3月以降にスライドさせるというケースもあり、そのため販売戸数が減少した模様。しかし依然として消費者の購入意識は強く、マンション契約数は80.6%という結果であり、好不調の分かれ目とされている70%を13ヶ月連続で上回る結果となった。そしてマンション契約数が8%を超えたのは、去年9月以来のこととなる。
不動産経済研究所によれば、大雪の影響による販売戸数の減少は900戸程度とのこと。そうして大雪により減少した戸数分は3月以降にスライドされることが予想されており、不動産経済研究所としては、3月の発売戸数を6000戸と見込んでいる。
2月の1戸あたりの価格は5064万円で前年比18.1%アップという結果であった。販売価格が1億円を超える高価格帯物件の販売数が増えたことが、価格上昇の要因とみられている。マンションの販売在庫数は3851戸で、前月と比べて616戸減少となった。
地域別に販売戸数をみてみると、東京都区部が1039戸(全体比39.2%)、都下が274戸(全体比10.3%)、神奈川県が858戸(全体比32.4%)、埼玉県が315戸(全体比11.9%)、千葉県が165戸(全体比6.2%)という結果であった。東京都のシェアは49.5%。
また地域別契約率は、都区部が84.8%、都下が85.0%、神奈川県が85.7%、埼玉県が55.9%、千葉県が68.5%であった。
そして同日に発表された2月の近畿圏におけるマンション発売戸数は、前年比21.2%ダウンの1668戸であった。契約戸数は1291戸で、月間契約率は0.3ポイントアップの77.4%であった。不動産経済研究所としては3月の発売戸数を、2000戸前後と見込んでいる。(編集担当:滝川幸平)