「近隣トラブル」一位は「騒音」。「意味不明の難癖」も

2014年03月07日 20:45

 2人に1人が、近隣トラブルを経験し、そのうち半数の人が1年以上トラブルに悩まされていることが2日明らかになった。

 日本法規情報株式会社が、運営するサイト内でユーザーを対象に、近隣トラブルに関する意識調査を行ったもの。有効回答数1136名(うち男性467人、 女性669人)。アンケート期間は2014年2月17日から2月25日まで。

 「近隣トラブルに遭ったことがあるか」の問いに対して、「近隣トラブルに遭ったことはない」と回答した人が57%。一方、「近隣トラブルに遭ったことがある」と回答した人は43%。およそ2人に1人が何らかの形で近隣トラブルに巻き込まれていることがわかった。

 「近隣トラブルの内容」について、「騒音」が最も多い31%となった。次いで、「ペットの排泄物や鳴き声」が15%、「違法駐車」が13%、「ゴミの不法投棄」が10%、「境界線の問題」が9%、「理由が分からないが難癖をつける人がいる」が8%、「タバコの煙・ポイ捨て」が7%、「車体への傷」が7%。騒音やペットのトラブル、境界線の問題等は、マンションをはじめとする機密住宅や充分な広さのない住宅の問題点と言える。一方、「理由がわからないが難癖をつける」、「車体への傷」等、嫌がらせともとれるトラブルに悩まされている人が15%にも上る。原因不明のままに行われる嫌がらせは、場合によっては思いもよらぬ犯罪に発展する可能性があるため、当事者にとっては大きなストレスとなることが予測できる。

 トラブルが持続した期間に関して、「1年以上」と回答した人が最も多く、40%という結果となった。ついで「1カ月程度」が25%、「5年以上」が22%、「1週間程度」が13%。5年以上も含め、1年以上が全体の62%を占めている。安易に転居できない事情から、一度トラブルが発生すると長く続くことが伺える結果となった。

 大阪市立すまい情報センターによれば、近隣トラブルの特徴には次のようなものがあるという。「紛争の根が深い」「相手が自分の近くにいて、後々の付き合いもあるので相手に言い出しにくい」「侵害されている権利の内容が明確ではなく、法的判断も容易ではない」。毎日のように顔を合わせる相手との関係であるだけに、一旦トラブルになると次第にエスカレートして大きくこじれていく点が特徴という。

 「友人は選べても、隣人は選べない」という言葉があるように、隣人トラブルはこちらに非がなくても相手によっては容易に生じてしまう。場合によってはこちらに非がないにもかかわらず、引っ越し等を余儀なくされるケースもある。完全な防衛策はないとはいえ、日ごろから気を付けるに越したことはないだろう。(編集担当:堺不二子)