ED治療薬の個人輸入、リスクと男の性(さが)の相関性が悩ましい

2014年05月11日 10:41

 男性にとってED(勃起不全)になるということは男としての自信を喪失させるには十分だろう。しかし、かつては加齢によって勃起力が弱まってくるのが当然とされていて、年老いて勃起しなくなることはそれほど悪いというイメージはなかったのである。だが現在はEDに悩む層が若年化していることや、若者のセックスレスなどが問題になっているのだ。情報や価値観が多様化している現在では昔と比べるのはナンセンスということもいえるかもしれない。

 しかしいっぽうで性欲というものは動物に必ずある本能に近いものであると考えた場合、若年でのEDなどは憂慮する問題であることに間違いはないだろう。

 昔は漢方薬が主流であった精力増強剤だが、現在はバイアグラなどのED治療薬の登場で百花繚乱の世界となってきている。絶大な効果を見せるED治療薬はその効果の大きさに比例して副作用の心配もあるので医師の処方が必要となっている。しかし、料金の高さから個人輸入などで手に入れる人が後を絶たないのが現状といえるだろう。医師の処方が必要な薬を個人輸入して飲んでもいいのかという議論は常にある。しかし、限りなくグレーではあるがそれを取り締まる法律がなく当局も目をつむっているのが実情なのである。

 それでも、純正品の輸入であればまだいいのかもしれないが、ここ数年はコピー品が格安で出回るようになった。個人輸入の場合、粗悪品の入手というリスクがつきまとうのが常である。男らしくみなぎるパワーが欲しいが、お金をかけたくないという、ある意味矛盾した考えのようにも思えるED治療薬の個人輸入だが、どんなに個人輸入業者が安全であると謳っても、やはり一抹の不安は覚えてしまうのではないだろうか。しかしながら、悲しいかな、男の性(さが)が、そんな不安を吹き飛ばしてしまうことがあるのもまた事実ではある。(編集担当:久保田雄城)