増加する人工透析患者 注目の技術特許は腹膜透析

2014年02月02日 18:54

 人工透析患者が増加している。日本透析医学会の集計によると、透析患者は毎年増加し続けており、2011年末には初めて30万人を超えた。これまでは、日本の他にも米国、欧州などの先進国に集中していたが、今後中国をはじめとした新興国でも増加が予想されているという。それに伴い新興国でも透析装置関連事業の展開が進められている。

 これを受け、パテント・リザルトでは、国内で出願された人工透析関連技術について、参入企業に関する調査結果をまとめた。調査は1993年から2013年11月末までに公開された特許公報を対象とした。

 この調査では、人工透析関連技術の特許を集計した。さらに、各個別特許の注目度を得点化し、特許の質と量から総合的な評価を行った。その結果、「総合力ランキング」では、1位がBaxter、2位がFRESENIUS MEDICAL CARE、3位が日機装となった。

 1位のBaxter注目度の高い特許は、腹膜透析に関する技術が多い。総合力2位のFreseniusは低コストで尿毒素を測定する装置に関する特許が、3位の日機装は、血液回路における自動プライミングに関する特許が高い注目度となった。

 また、これらの上位企業がどのような作用、効果を狙った技術に関する出願をしているかについて、特許分類の一つであるFタームを用いて調査した。出願が集中している操作性については、特にFresenius、日機装の件数が多く、Baxterがこの2社に続く。主に中空糸膜を手掛ける東洋紡、旭化成メディカルの2社は操作性に関する出願が少ない結果となった。

 同社は、この分析の詳細について、簡易コンサルレポート「特定技術分野の競合分析:人工透析関連技術」に掲載している。価格は、コース1が税込9万9800円、コース2が税込31万5000円。

 この調査で注目度の高かった腹膜透析は、体内の腹膜を使って、血液を浄化するため、従来の血液透析と違い、病院で何時間もかけて透析しなくても、自宅や職場などでできる透析法である。しかし、現状では腹膜炎を起こしやすいとことや他の内臓に負担がかかることがネックとなっている。このため、企業では技術改良にやっきになっていると思われるが、これらの問題が解決されれば、人工透析はそれほど苦痛なものではなくなるかもしれない。(編集担当:慶尾六郎)。