野田佳彦総理は10日、記者団から衆議院解散の時期について「民自公の3党党首で一体改革関連法案が成立したあかつきには近いうちに国民に信を問うということで合意したが、特定の時期を明示的に、具体的に示すのは相応しくないと思っている」と解散時期の明示は避けた。「近いうちというのは、言葉通り。それ以上でもそれ以下でもない」とした。
また、赤字公債特例法案と衆議院選挙の一票の格差是正などは「1日も早く対応しなければならない」と述べた。
これは赤字公債特例法案を成立させる必要と成立への意欲を示したもので、衆議院の解散・総選挙の前に法案成立をめざす考えを伺わせたものと思われる。野田総理は9月8日まで国会の会期があり「重要法案をきっちり仕上げていくことが(党首・総理としての)責任」とも語った。
また、原発再稼働反対を訴えて官邸前で展開されている運動に対し、その声を「音と表現したことはない」と明言し「なぜ、そのような報道がなされたのか、わからない」と語った。そのうえで、盆明けに反対運動を続けている団体の代表と会う機会を設けたい意向も明らかにした。「日程調整中」と語った。
さらに、8月15日の終戦記念日の靖国神社参拝について「野田内閣発足時に総理、閣僚の公式参拝は自粛するとの方針を決めている」とし、「この方針にのっとって、自身もそうするし、閣僚も従っていただけるものと考えている」と述べた。(編集担当:森高龍二