内閣不信任案否決 賛成86、反対246

2012年08月10日 11:00

 みんなの党、社会民主党、国民の生活が第一など野党6党が共同提出した内閣不信任案が9日の衆議院本会議で民主、国民新党などの反対多数で否決された。投票総数は332。不信任案に賛成86、反対246となった。

 自民・公明は今回の内閣不信任案が民自公3党合意の下に採決予定している消費税増税を含む社会保障と税の一体改革関連法案に対するものであることから、主旨については不信任案には意思表示せず、3党合意の一体改革関連法案成立後は野田総理に国民の信を問うべきだと衆議院の解散・総選挙を迫っていることから、野田内閣を信任する立場にもないため賛否を避け、欠席する手段をとった。衆議院の解散・総選挙は一体改革関連法案成立後の「近いうちに」行われる公算。

 この日の本会議で、みんなの党の渡辺喜美代表は野田内閣不信任決議案への支持を呼びかけ「自らの信念をまっとうした政治家を国民は見捨てることはない」とアピールするとともに、特に民主党の議員に「嘘つきという汚名挽回(汚名返上)の最後のチャンス」と声を強め、党議拘束に縛られず、自らの信念で意思表示をするよう訴えた。また、国民に対し「政治を諦めないで」と呼びかけ「野田内閣は国民に対する裏切り内閣。次の総選挙で野田内閣を直接・間接に信任した議員に必ず鉄槌をくらわせよう」と強調した。

 日本共産党の志位和夫委員長は「消費税大増税をしようとする公約違反の民主党と公約違反共犯者の自民、公明に民主政治を語る資格はない」と批判。原発再開、オスプレイの配備問題、TPPへの対応、政権交代時の国民の期待を裏切ったなども内閣不信任の理由にあげた。(編集担当:森高龍二)