都議会でみんなの党の塩村文夏議員が妊娠、出産、不妊などで悩む都民への対応について理事者に質問中「早く結婚したほうがいいんじゃないか」と品位のない野次を飛ばした問題で、都議会自民党会派所属の鈴木章浩議員が23日、野次を認めて、塩村議員に頭を下げ謝罪した。
野次を飛ばした議員は複数いることから、鈴木議員は「野次を発した人はそのことを承知しているはずなので、名乗り出て謝罪をすべきだ」とも語った。
また、今回の野次問題について「調査自体は議長を中心に今後もされると思っている」と自身の謝罪で終結するとの考えは持っていないとの認識も示した。
鈴木議員は当初、発言について否定していたが、都議会自民党が自民党会派席の方から聞こえたとする指摘に対し、議員総会を開いて、野次問題を協議。同日、鈴木議員が認めたとして吉原修幹事長が記者発表。鈴木議員は塩村議員に謝罪後、記者会見で、改めて謝罪した。
会見で鈴木議員は「配慮のない野次をしたことに本当に反省している。今後、(都議会正常化のためにも、こうした野次は)本当にないようにしていかなければならない」と神妙な顔つきで語った。
また鈴木議員は会派を離脱したが、「お詫びをしながら、初心にかえって(都議として)頑張っていきたいと思っている」とし「今回の問題が議員辞職に値しないという考えではないが、志があって議員活動をしているので、これからも続けていきたい」と議員辞職については、したくないとの思いを滲ませた。
塩村議員は野次を受けた当日「大変に女性として残念なヤジが飛びました。心ない野次の連続に涙目に。政策に対してのヤジは受けますが、悩んでいる女性に対して言っていいとは思えないです」と傷心のつぶやきを行っていた。
また、侮辱を受けたとして都議会に対応を求めたが、発言者不特定では受理できないとされたため、みんなの党が声紋特定してでもきっちり対応していくとの姿勢をみせていた。
今回の進展で、野次を飛ばした他の議員の対応が注目される。(編集担当:森高龍二)