領土問題解決の新たな一歩にと評価 官房長官

2012年07月31日 11:00

 玄葉光一郎外務大臣が日本の外務大臣としてロシア大統領を10年ぶりに表敬し、プーチン大統領と会談した成果について、藤村修官房長官は30日、「日露関係の発展が両国の戦略的利益に合致するということを改めて確認することができた」と評した。

 また「協力の具体的成果、両国間の信頼、相手国の国民感情への配慮が重要な点であるということも確認できた」と語った。

 そのうえで藤村官房長官は北方四島について「我が国に帰属するということを明確に述べ、メキシコ・ロスカボスでの日露首脳の合意に従って実質的な話し合いを行う。静かで建設的な議論を首脳、外相、次官レベルなどで頻繁に話し合っていくことで一致した」とする一方、「日露の立場の違いもはっきりした」と述べ「今後、領土交渉を通じて双方に受け入れ可能な解決策を探っていくということの確認であったと思う」と述べた。

 政府は北方領土問題が解決しなければ日露関係の深化は難しいとの認識に立ち、今回の会談が領土問題解決へ実質的な話し合いを進めるための新たな一歩になったと受け止めている。(編集担当:森高龍二)