中部電力は30日、浜岡原発の津波対策を強化するため、工期を1年延長すると発表した。
発表によると「緊急時に原子炉や使用済燃料プールの冷やす機能を確実に確保できるよう、高台に設置するガスタービン発電機(非常用交流電源装置)から電源供給する冷却設備の多重化を図る」とし「それら冷却設備の運転に必要な電気容量を確保するため、ガスタービン発電機の台数やケーブル・電源盤等を増加した」としている。このため、工期が伸びることになった。
また中部電力では「内閣府の南海トラフの巨大地震モデル検討会が南海トラフ沿いの巨大地震による震度分布や津波高等の推計について、8月下旬に追加検討の結果を公表する予定なので、推計に関するデータ提供を受けた上でその内容を確認し、浜岡原発で想定すべき地震動、津波について検討を行い、同発電所への影響に関する評価を12月を目途に進めたい」としている。
同社では「こうした検討を踏まえて、浜岡原発における地震および津波に対する安全対策等について、さらに見直しや追加対策の必要性を検討していく」方針を示した。(編集担当:森高龍二)