逆進性での複数税率に慎重姿勢 岡田副総理

2012年07月10日 11:00

 岡田克也副総理(社会保障・税一体改革担当大臣)は9日の衆議院予算委員会で消費税増税時から取り組むことになった逆進性の問題(低所得者ほど負担が重くなる問題)解決の方策のひとつにあがっている複数税率(生活必需品などの税率を低くすること)について「分かりやすさというメリットはあるが、生活必需品としてどこまで幅を広げるのか、特に5%でとどめた場合、ほかのものが10%の中で、食料品だけにしてもかなりな額になる」とし、社会保障の安定財源である消費税収が他の方法以上に減ることへの懸念を示し、複数税率に慎重な姿勢をうかがわせた。

 岡田副総理はさらに「食料品だけでなく、さらに対象を拡大するとなれば、近い将来10%でも足りなくなる」と語り、10%以上にしなければならない事態になるとした。

 そのうえで、給付つき税額控除を民主党としては提案しているとし、「メリット、デメリットについて3党を中心に議論頂き、どの方法が良いのか、決めていただければと思う」とした。斉藤鉄夫公明党幹事長代行が逆進性対策についての考えを質問したのに答えた。(編集担当:森高龍二)