2015年、Hondaは「S660」の正式発売で幕を開ける、それは2月

2015年01月04日 14:50

Honda S660

2013年の東京モーターショーで発表されたHonda「S660」。ファーストエディションは、ほぼこのままのスタイルで登場する

 2014年、ホンダはフィットの相次ぐリコールやタカタ製エアバッグの異常作動などに揺れた1年だった。リコール問題への対応で新型車の発表が軒並み遅れた。そんななか、ホンダの2015年は反転の年となりそうだ。

 年明け2月、ホンダから遂に軽オープン2座ミッドシップスポーツ「S660」が出る。まずは限定660台のファーストエディションとして2013年の東京モーターショーで展示された“そのままのS660”だという。ボディサイズは展示されたコンセプトカーと比較すると、軽自動車の枠に収めるため短く狭いボディとなるが、ほぼ同デザインとなる。そのボディサイズは全長×全幅×全高3395×1475×1150mm、ホイールベース2520mm。車重はライバル、ダイハツ・コペンよりも軽く800kg前後と思われる。

 オープントップの構造が新しい。ジャーマンクロス製の軽量なルーフは、左右のアタッチメントを外して巻き取ってフロントトランクに収納する。オープンにしたときのスタイルは、いわゆる“タルガトップ”というスタイルとなる。

 搭載エンジンは、同社のN-WGNなどに積んでいるS07A型直列3気筒DOHCターボ。N-WGN搭載にあたって軽自動車初のツインインジェクション採用など内部構造を全面的にリニューアルした。今回、S660もミッドシップ搭載では、N-WGNのトルク重視チューンから高回転型に変更され、レブリミットは7700rpmだといわれる。最高出力は自主規制値の64psだが、最大トルクは10.8kg.mを3500rpm以上の高回転域で発生させるチューンとなりそうだ。

 組み合わせるトランスミッションは、クロースレシオの柳河精機と共同開発した6速マニュアルとホンダ製7速マニュアルモードを備えたCVTの2種となる。

 サスペンションは4輪ストラット式。ストラットのメリットはサスペンションストロークがたっぷりと取れること。タイヤは前後異径で前165/55R15、後195/45R16となる。組み合わせるアルミホイールはトレンドに沿った切削型となる。なお、ホイールを見ると分かるように、2013年の東京モーターショーのコンセプトモデルは、軽自動車として稀な5穴ホイールだった。この5穴が採用されることに期待したい。

 いずれにしても、2015年のホンダは、このS660のデビューから始まり、新型ステップWGNやその兄弟の新型フリード、ストリームの後継ジェイド、オデッセイ・ハイブリッド、そして10月の東京モーターショーでホンダ・スポーツNSXの市販車発表と、怒濤の新型車攻勢となりそうだ。(編集担当:吉田恒)