東洋ゴムなど、タイにて自動車部品の製造・供給などを実施

2013年01月16日 10:00

  アジアでの急速な自動車市場拡大に伴い、現在、自動車メーカーは相次いで同地域での増産を決めており、特にタイは今後も生産台数の増加が見込まれている。また同時にメーカー各社は、市場での価格競争力を高めるため、現地での部品調達を積極的に進める方針となっている。

  こうした背景から、東洋ゴム工業<5105>は2011年12月に設立した、TOYO RUBBER CHEMICAL PRODUCTS(THAILAND)LIMITED.(以下TCT)において本年より、自動車用防振ゴムの販売を開始。今回は、新たに、自動車の駆動軸の接合部分に用いられる高機能樹脂製等速ジョイントブーツの製造・供給を行うという。

 等速ジョイントブーツは、自動車のエンジン動力を車輪に伝えるドライブシャフトのジョイント部分に装着される自動車用部品。ジョイント内に潤滑油を密封して等速ジョイントの働きを維持するとともに、外部から泥や石などの侵入を防ぐ。同部品には軽量でコンパクト、かつ耐久性の高さが求められているなか同社は、高機能材料開発技術と樹脂製等速ジョイントブーツに関する独自の解析技術をあわせもち、これらの要求を高い次元で実現する高機能樹脂製等速ジョイントブーツを供給している。

  また、ニッパツ<5991>は昨年11月、タイにおいて自動車用ヘッドライナー事業を展開するため、タイ現地会社NHK SPRING THAILAND CO,LTD(以下、タイニッパツ)およびGrupo Antolin社との間で合弁会社を設立。これまでタイニッパツは、Antolin社の技術ライセンスを受け、自動車用ヘッドライナー製造を行っていたが、本事業に関して、より強固な関係を築くために、新たに自動車用ヘッドライナー事業の製造・販売を行う合併会社を設立したという。ちなみに自動車用ヘッドライナーは内装部品である天井を一体成形したものを指すという。

  今後両社は、アジアの中でも市場成長著しいタイにおいて事業展開を図ることにより、さらなるグローバルサプライヤーとしての地位確立をめざすと考えられる。(編集担当:宮園奈美)