パソナグループが米国在住アジア人留学生を紹介するサービスを開始

2012年06月13日 11:00

 アメリカにてグローバル人材の紹介や採用コンサルティング、アウトソーシングサービスを行うパソナグループのパソナNAが、主に日系企業に対して、米国在住アジア人留学生を幹部候補生として企業に紹介する「グローバル・タレント紹介サービス」を開始すると発表。日本、中国、香港、台湾、シンガポール、インド、アメリカ、カナダ、合計8地域でグローバル就労・転職に役立つ情報を公開する。

 「グローバル・タレント紹介サービス」は、米国に留学中の新卒・第二新卒アジア人留学生を将来の幹部候補生として企業に紹介するもの。米国のみならず企業の海外拠点における採用ニーズに対して、日本人に限らず米国在住のアジア人留学生の募集から採用、また人事制度設計などのグローバル人事コンサルティングをはじめ、海外就職・転職を支援する専門求人サイトや就職フェアの開催など実施する。具体的には、採用プランの構築、就業規則・ビザの準備、採用する国でのビジネスマナー研修や定着サービスなども行われるという。

 現在、米国に留学している外国籍学生は前年度比5%増の72万3277人で、そのうち中国人留学生は前年度比23.5%増の15万7558人に上り、2位インド、3位韓国とアジア人留学生が増加傾向にある。一方で、米国の就労ビザ発行数の規制強化が進んでおり、留学を終えた優秀なアジア人留学生に対する帰国後の就職支援のニーズが増加している。一方で、グローバル採用枠を設ける日本企業も増えており、優秀な在米新卒・第二新卒アジア人材の囲い込み競争が激化している。今回発表された様なサービスが普及すれば、この競争はさらに激化するであろう。同時に、日本人学生の就職難に拍車がかかる状況にあるとも言える。各大学の職業訓練校化が益々進むのではないだろうか。