新型プリウスの燃費は遂に40km/L台へ 燃費戦争再燃か?

2015年10月15日 08:32

新型プリウスの燃費は遂に40km_L台へ 燃費戦争再燃か?

トヨタは新型プリウスの発売時期を12月と発表した。また燃費について40km/リッターと国産車では最高の燃費を目標としていることを明らかにした。 現在、トヨタの「アクア」とスズキの軽自動車「アルト」の37km/リッターが最高だが、これを上回る予定だ。

 トヨタ<7203>は新型プリウスの発売時期を12月と発表した。また燃費について40km/リッターと国産車では最高の燃費を目標としていることを明らかにした。これは最大熱効率40%を実現したエンジンの搭載をはじめ、モーター、トランスアクスル、パワーコントロールユニット、駆動用バッテリーといったシステム全体で小型・軽量化したり、空気抵抗の抑制などで実現する。この結果、これまでに比べて燃費がおよそ20%改善するとしている。

 現在、国内で販売されている乗用車の燃費は、トヨタの「アクア」とスズキ<7269>の軽自動車「アルト」の37km/リッターが最高だが、新型プリウスはこれを上回る予定である。

 新型プリウスのエクステリアは、プリウスの象徴でもあるトライアングルシルエットに、TNGA(Toyota New Global Architecture)による低重心パッケージを融合させた先進的でエモーショナルなデザインだ。現行モデルより全高を20mm下げ、ルーフピークを170mm前に出しさらに空力性能を高め、クラス世界トップレベルのCD値0.24を実現している。

 また、ノーズ先端を70mm、フード後端を62mm低くした低重心パッケージのクールなスタイルとなっている。プリウスといえば、実用一点張りなイメージがあるが、新型は「かっこよさ」も追求するようである。

 インテリアは、「表示系遠方・操作系手元配置」をベースに、インストルメントパネルを低い位置で薄く造形し、開放感を付与しつつ乗る人をやさしく包み込むような一体感のある空間を実現しするだけではなく、ステアリングホイールとフロントコンソールトレイにホワイトのデコレーションを加えて、従来に無機質な雰囲気からぬくもりを感じさせるものに変更している。

 それにしても、リッター当たりの燃費が40キロを越える時代がいよいよやって来るのだ。もちろん実燃費は別としてもこれは、もの凄い数字だと筆者は素直に思う。40キロという距離は例えば、東海道線で東京駅から戸塚駅までである。この区間をたった1リットルのガソリンで走破するこが可能なのだ。実に財布にありがたい話である。

 これを機会に沈静化していた燃費競争が再燃するのは間違いないだろう。各メーカーはエンジンだけでなく、車両下部やリヤバンパー形状も変えたりして車体そのものの軽量化などの徹底もさらに図っていくだろう。ただ燃費戦争も行きすぎると、極端な車重の軽量化などの弊害が出てきて、行政指導の介入を招くのではないかと、ちょっと心配になることもある。もちろんこれは杞憂にすぎないのだろうが。(編集担当:久保田雄城)