ブラックバイトだと思われないために 気をつけるべき10か条

2015年12月27日 20:49

画・ブラックバイトだと思われないために 気をつけるべき10か条

インターネットに、ブラックバイトの「噂」があっただけで応募を取りやめる学生は半数以上。「火のないところに煙は立たない」だといいのだが…。

 学生の授業や試験期間に配慮しないでシフトを組んだり、重すぎるノルマを課したりする「ブラックバイト」。2013年に「ブラック企業」から派生して生まれた造語だが、すぐに世間に定着した。労働組合の連合が12月10日と11日に行った無料相談会では「求人票に載っていた給与や労働時間と実態が違う」「アルバイトだが店長代理になり、残業代も休みもない」といった声が寄せられた。

 こうしたブラックバイトの存在が世に広まるにつれ、アルバイトの応募先がそうではないかと、応募の段階で不安に感じている学生が増えていることが、インテリジェンスが運営する求人サイト「an」が行ったアンケートで明らかになった。

 「ブラックバイトかもしれないと感じる時は」との質問では、「実際にアルバイトしたことがある人の話を聞いた時」がトップ。一方、2位に「ネットで検索をする時に「〇〇(バイト先名)ブラック」という言葉が出てきた時」、3位に「ネットのニュースや掲示板で書き込みを見た時」と続き、学生たちはインターネットの情報にも敏感であることがうかがえる。

 そして、「ブラックバイトかも」と思った時点で51%の人が応募を避けると答えており、「よく調べて判断する」の47%を上回った点も注目だ。本当はブラックバイトではないとしても、一度その噂がインターネット上に出てしまうと、採用する側にとっては大きな損失が発生する可能性がある。

 「ブラックバイト」のレッテルを貼られないために、どうすればいのか。同サイトでは採用側が気をつけるべき以下の10個のポイントをあげている。

 その10個とは、「採用」「接し方」「バックアップ」「人間関係」「教育」「シフト」「時間」「給与」「仕事量」「採用計画」だ。例えば「採用」とは求人広告や面接の内容、「接し方」とはスタッフ全員と平等に接しているか、「バックアップ」とは要望・相談ができる機会があるか、といった具合だ。

 「時間」や「給与」は形に見えるため気にしやすいが、意外と多いのか「人間関係」や「シフト」だ。もちろんバイトとはいえ仕事。時には仕事内容がきつかったり、スタッフ同士で意見が合わなかったりすることもあるだろう。しかしそんな時に「大丈夫か」と気にかけてくれる人や「一緒に頑張ろう」と言ってくれる人がいるかどうか。また学生のテスト期間は早めにスタッフ全員で調整する、体調不良や身内の不幸など不測の事態に誰がどう対応するか決めておくことも大切だ。

 人手不足に悩む企業や店舗にとっては、「ブラックかも」と学生が応募を避けること自体が大きな損失だろう。職場のソフト面・ハード面とも、今一度振り返ってみてはいかがだろうか。(編集担当:久保田雄城)