大手自動車メーカー8社は27日、2015年の海外生産台数を発表した。8社全体の海外生産台数は前年比3.8%増の1784万2149台と好調だった一方、伸び悩む国内生産台数は8社全体で同5.1%減の874万4103台であり、2年ぶりにマイナスとなった。ここのところ増加傾向にある海外生産台数は、とうとう国内生産台数の2倍超となった。好景気が続く北米を中心に、販売が好調に推移したことが影響した。
大手8社のうち、トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>などの6社がそれぞれ過去最高を更新。トヨタ自動車の15年の海外生産台数は北米、中南米、欧州、オーストラリアなどの市場で増加し、同0.05%増の574万631台であり、4年連続のプラスとなった。ホンダは同0.7%増の454万3838台であり、こちらも4年連続のプラス。中国で同12.2%増の96万913台、北米で同3.1%増の186万2491台と好調に推移し、いずれも過去最高を更新した。日産自動車は同1.4%増の517万56台であり、6年連続のプラス。英国では前年を下回ったものの、米国で同1.6%増の96万2258台、メキシコで同2.1%増の82万2905台と、それぞれ過去最高を更新した。
その一方で、ダイハツ工業<7262>は同10.7%減の28万2385台とマイナス。三菱自動車<7211>も同6.1%減の58万3412台と2年連続で前年を下回った。
このように、大手8社の海外生産台数はダイハツ工業と三菱自動車を除く6社がプラスとなったが、国内生産台数となると状況は一変する。トヨタ自動車の15年の国内生産台数は同2.4%減の318万8444台、ホンダは同23.8%減の73万493台と2年ぶりのマイナス。日産自動車も同0.9%減の87万2831台と3年連続で前年を下回った。好調な海外生産台数と比較すると、国内生産台数の伸び悩みがいっそう浮き彫りとなる。なお、国内生産台数はマツダ<7261>と富士重工<7270>を除く6社がいずれも前年を下回り、軽自動車税の増税の影響を受けて、軽自動車を主力とするホンダが同23.8%減、スズキ<7269>が同11.5%減、ダイハツも同10.8%減と大きく落ち込んだ。(編集担当:滝川幸平)