官房機密費の透明性で藤村官房長官が私案提起

2012年12月06日 11:00

 藤村修官房長官は懸案になっていた内閣官房報償費(官房機密費)の透明化について、5日、私案を発表した。官房長官は「報償費の機能維持と透明性の確保の両立は大変難しい課題」としたうえで「総理官邸分の内閣官房報償費については、支払い相手の名前、名称、支払い目的など具体的な支出に関わる情報は極めて秘匿性の高い機微な情報であるため、将来の活動にも支障をきたすおそれがある」として「一定期間後であっても公開には適さない」との認識を示した。

 一方、「会計手続き上の支払い決定月日や支払額についてはさまざまな憶測を呼ぶデメリットはあるものの、透明性確保の要請を踏まえれば一定期間後は整理のうえ、公開することは可能ではないか」とした。

 こうした認識のもとで、官房長官は「具体的には官房長官の決定で会計手続き上の支払い決定の月日や支払額を取りまとめた文書を、一定期間の経過後に公開することとしてはどうか」と提起した。

 藤村官房長官は「この考えを総選挙後の内閣官房長官によく伝えたい」とし、最終判断を次期官房長官に任せたいとの考えを語った。(編集担当:森高龍二)