安倍晋三総裁(総理)は13日の党大会に続く参院選挙必勝決起大会で「安全保障の議論は常に国論を二分する」としたうえで「日米安全保障条約改定時、PKO法制定時、昨年の平和安全法制制定時と同じように、日本は戦争に巻き込まれる、徴兵制が始まる、無責任な批判が展開された。しかし、先輩たちはたじろぐことなく、毅然として決断してきた。その決断が正しかったことは歴史が証明している」とアピールした。
そのうえで、安倍総裁は「北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際、日米は従来よりも増して緊密にしっかりと連携して対応することができた」と安保法制での連携強化による成果だと強調した。
そして、安倍総裁は「この安保法制を民主党は共産党とともに廃止しようとしている。共産党の目標は自衛隊の解散、日米安保条約の破棄。その共産党と手を組んで民主党が平和安全法制を廃止したら、せっかく国民を守るために強化された日米同盟の絆は大きく損なわれてしまう。損なわれたあと、抑止力が大切だとは知らなかった。そう言ってもそれは後の祭りだ」と民主党を強くけん制した。
安倍総裁は「選挙のためだったら何でもする。誰とも組む。こんな無責任な勢力に私たちは負けるわけにはいかない」と民主党を強く批判し、選挙に勝利しなければならないと呼びかけた。安保法制廃止という目標で野党5党がまとまったことへの危機感さえうかがわせた。(編集担当:森高龍二)