廃炉へ住民との信頼関係「決定的に重要」

2016年04月14日 11:33

 資源エネルギー庁は福島県で開催した第1回東京電力福島第一原発の廃炉国際フォーラムの結果概要を13日発表した。

 概要では「福島第一原発のような事故炉の廃止措置は予測困難な事象が継続的に発生する可能性がある」とし「こうした事象に柔軟に対応しながら進めるためには住民との間に日頃からしっかりとした信頼関係が確立していることが決定的に重要」としている。

また「福島第一原発の廃止措置は次世代にわたる取り組みであり、廃止措置の内容について積極的に的確な情報を発信するだけでなく、地域社会において住民自らが情報を知るための機会を設けることや発信された情報を咀嚼して分かりやすく伝える取り組みも併せて進めるなど双方向のコミュニケーションによって理解を広く共有していくことが重要」としている。

また、燃料デプリの取り出しについて「福島第一原発での燃料デブリ取り出しには高線量下という困難な環境での作業を目指した技術開発が必要で、国内外問わず、適用可能な幅広い分野から技術を取り込むことが極めて重要」とし「燃料デブリ取り出しに向けた技術戦略を構築する上で、各号機の状況を踏まえた燃料デブリ取り出し工法の実現性を検討することや取り出した燃料デブリを保管するための研究開発を進めるとともに、これらを支える基礎基盤技術の開発や研究開発拠点の整備も関係者が連携して推進することが重要」とした。(編集担当:森高龍二)