小宮山洋子厚生労働大臣は医薬品のインターネット販売の上告期限に間に合うよう関係省庁との協議をまとめ、対応する考えを示していたが、9日、東京高裁の判決を不服として最高裁に上告した。医薬品のネット販売の是非が最高裁の場で判断されることになる。
これは4月26日の東京高裁判決で「薬事法にネット販売を禁止する直接規定はなく、ネット販売を原則禁止とした省令は違法」との判断が下されたことに対する厚労省としての判断。
医薬品は副作用の危険性から服用時の安全性を確保するため、危険度の高いものから1類、2類、3類と分け、特に危険度の高い1類については薬剤師が利用者に医薬品の使用上の注意などの説明を行って販売することとしている。また、厚労省では医薬品の販売は「対面販売を原則」としており、先の医薬品流通段階での安全性確保の対策方針からも、さきの東京高裁の判決には相容れない考えがある。(編集担当:森高龍二)