ニコンがスマートデバイスと共有のワイヤレスモバイルアダプター発売

2012年04月20日 11:00

 ニコンが、子会社であるニコンイメージングジャパンから、デジタル一眼レフカメラで撮影した画像をスマートデバイスと簡単に共有できるワイヤレスモバイルアダプター「WU-1a」を発売すると発表。対応機種はデジタル一眼レフカメラ「ニコン D3200」で、5月下旬より発売される。

 「WU-1a」は、近年急速に普及しているスマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスとの連携を可能にしたアクセサリー。同時発売となる、有効画素数約2400万画素の新開発ニコンCMOSセンサーを搭載した、ニコンDXフォーマットデジタル一眼レフカメラ「D3200」に装着するだけで、撮影した静止画や動画をスマートデバイスにワイヤレス転送することができるほか、スマートデバイスのディスプレイ画面をカメラの液晶モニター代わりにして、リモート撮影をすることもできる。

 富士キメラ総研によると、2010年に1037万台であったデジタル一眼レフカメラは、2011年見込みで1474万台、2015年には1700万台と予測されている高成長市場である。しかし、成長を維持し市場を確保するためには、近年台頭するミラーレス一眼カメラとの差別化が必至となっている。今回の新製品はこの差別化を図ったものであるが、対応機種が同時に発売される新機種のみと、その利点は広く享受できるものではない。他社のデジタル一眼レフカメラとの差別化ではなく、ミラーレス一眼カメラとの差別化を急がなければ、2015年の予測で2010年比825.7%と爆発的な普及を見せるミラーレス一眼カメラに飲み込まれてしまう可能性もある。デジタル一眼レフカメラ市場内で汎用性のある新製品が求められるのではないだろうか。