佐藤正久元防衛大臣政務官は北方領土問題についてブログに書き込み「北方領土問題を議論する際に軍事的観点も重要」としたうえで「国後島と択捉島には水深400メートルを超える『国後水道』があり、ロシア海軍の太平洋艦隊にとって、オホーツク海から太平洋に出るための交通の要衝になっている」とし「ロシアが簡単に手放すだろうか」とこの点でもハードルが高いことを懸念した。
また佐藤元政務官は「警察は治安を守る存在、軍隊は主権と独立を守る存在」との視点からも「現状、ロシアは国後島と択捉島に軍隊を配置している。しかし、色丹島と歯舞諸島には軍隊を配置していない。色丹島に国境警備隊を配しているに過ぎない」と指摘している。
佐藤元政務官は「1956年、日ソ共同宣言で平和条約締結交渉の継続と平和条約締結後に歯舞・色丹が引き渡されることを規定し、1993年、日本とロシアは、東京宣言を採択。日ロ両国は北方領土である4島の名前を列挙する形で帰属問題の存在を明記した」と歴史的事実を紹介。
そして「ロシア側は第2次世界大戦の結果、四島はロシアの領土の一部となり、これは国際法によって確認されていると主張しているが、平和条約締結交渉は継続中で、日露間で第2次世界大戦の結果は確定していない。更に、ロシアが国際法としているヤルタ協定は当事国でない日本を拘束するものではない」とロシアの主張を是とできない理由をあげている。(編集担当:森高龍二)