稲田朋美防衛大臣は28日の記者会見で、安保法制により南スーダンPKO活動に対して付与される可能性のある「駆けつけ警護」について「今年7月に起こったテレインホテルのような大規模な襲撃事案(武力衝突の最中に統制の乱れた80名から100名の政府軍兵士がジャーナリスト1人を処刑したほか、援助団体職員5人を集団レイプした襲撃事案)、まさしく、国連の歩兵部隊すら対応できないような事態に、わが国の施設部隊が『駆け付け警護』できる状況ではない」と語った。
記者団が「駆け付け警護」の業務を開始した場合、UNMISSから7月のようなケースで出動要請があった場合、大臣はどう判断するのかとの問いに答えた。
稲田防衛大臣は「日本が南スーダンに送っている施設部隊は、歩兵部隊でなく、道路を作ったり、施設を作ったりしているのだけれど、その施設部隊が自らの安全を確保しつつ、対応できる範囲において、国連やNGOの関係者から緊急の要請を受け、人道性、緊急性に鑑みて対応できる範囲において行うもの」と語り、大臣の判断基準の一定の認識をうかがわせたが、大規模な襲撃事案だから対応しないでよいのか、まさしく人道的視点から対応に対して慎重な検討が求められるといえそう。(編集担当:森高龍二)