安倍晋三総理は５日、今月２６日、２７日にハワイを訪問し、米国のオバマ大統領と会談するほか、オバマ大統領と真珠湾を訪問すると発表した。真珠湾はまさに第２次世界大戦で日米開戦の舞台となった歴史的な意味を有する場所。今年５月に現職大統領として、初めて原爆投下された広島市を訪問したオバマ大統領に対し、今度は、現職総理として初めて真珠湾を訪問する歴史的な訪問となる。
安倍総理は「犠牲者慰霊のための訪問」と語り「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない、その未来に向けた決意を示したい」と語った。そして「（真珠湾訪問は）正に日米の和解、この和解の価値を発信する機会にもしたいと考えている」と強調した。
また安倍総理は「昨年、戦後７０年を迎え、米国議会において演説を行い、私の７０年を迎えての思い、考えについて発信した。その中において、真珠湾を訪問することの意義、象徴性、和解の重要性について発信したいと、ずっと考えてきた」と思いを語った。
そして「オバマ大統領との４年間を振り返る首脳会談を行うことができればと考えてきた」とも語り「先般のリマにおける短い会談において、１２月に会談を行おう、その際に、２人で真珠湾を訪問しようということを確認し、合意をした」と記者団の質問に答えた。
先のＡＰＥＣ会場でのオバマ大統領との会談については立ち話に終わっていた。これについては野田佳彦前総理が「次期大統領の私邸まで押しかけ１時間半も会談する一方、現職大統領とは数分間の立ち話です。あまりにもバランスを欠いていると言わざるを得ません」と礼を失していないかと懸念する声もあがっていた。それだけに、オバマ大統領との首脳会談、そして年内最後の外遊が日米同盟関係の深化を発信することになることの意義は大きい。（編集担当：森高龍二）
