三井造船、シンガポールのPCS社向けブタジエンプラント建設工事受注

2012年04月05日 11:00

 三井造船が、ペトロケミカル・コーポレーション・オブ・シンガポール社(PCS社)より、同社がシンガポールで計画している年産10万トンのブタジエン製造プラントの建設工事を受注したと発表。2014年第二四半期から商業運転を開始し、現在シンガポールで建設中の低燃費エコタイヤの原料プラントに供給される予定とのこと。

 世界40カ国以上で1300以上のプラント納入実績がある三井造船は、今回の受注により、シンガポールでの石油化学プラント建設工事の実績は1982年以降30件になるという。PCS社向けにも、第一期ブタジエン製造プラントの1982年の納入以降、芳香族プラントやC4関連製造プラント、最近では2006年にプロピレンプラントを納めている。

 東南アジア諸国の中では早くから経済発展を遂げてきたシンガポール。その為、現在では他の新興国と比して大幅な経済成長は見せておらず、2012年のGDP成長率は2.5%と、昨年の4.9%から減速するとみられている。こういった状況で新プラント建設を受注できるというのは、それだけ三井造船の評価が高いということであろう。これまで築いてきた信頼と確かな技術が、不利な状況下でも受注に繋がるという好例と言えるのではないだろうか。