文部科学省は新年度から中学校で武道が必修化されるのに伴い、重大事故が懸念されている柔道について「安全に指導できる体制にするよう」安全管理の徹底を都道府県教育委員会教育長や知事らに要請しており、柔道の指導体制については、全ての中学校を対象に、その体制を確認するとともに、5月31日までに文部科学省で用意した柔道の指導体制に関する状況調査票に基づいて確認を行い、回答を提出するよう求めている。
また、指導者については「一定の指導歴や研修歴を有さない教員の場合には教育委員会や柔道関係団体にある人材バンクなどを活用し、退職警察官など外部指導者の協力を得るよう」求めているほか「指導歴や研修歴の浅い教員については授業開始までに十分に研修の機会を確保するよう」指摘している。あわせて、生徒の学習段階や個人差を踏まえた無理のない段階的指導を行うよう求めた。
また施設設備や用具の安全確保についても体育館の場合、畳にズレが生じないよう措置しているかなどに留意するよう求めたほか、事故が発生した場合の応急処置や緊急連絡体制など対処方法について関係者間で認識を共有しているかについても、万全を期すよう求めている。(編集担当:福角忠夫)